「聖霊に導かれる者」
ローマ人への手紙8章12~17節
(1)肉に従う者。
使徒パウロは、使徒たちから福音を聞いたことのないローマ教会の人々に福音がなんであるかを示すために手紙を記しました。
パウロはイエス様を知らないでいる人々を「肉に従う者」であると表現しています(5)。これは肉体のことをさしているのではなく、神様から離れて自分中心な生き方をしている人の姿を表しています。アダム以来の生まれながらの原罪を持っている私たちはそのままでは生き方を変えられずに、律法、神様の御心を行えない者です。
けれどもイエス様は私たちの罪を負うために私たちと同じ人となってくださり、十字架で裁かれ死んでくださいました。そのことゆえに神様はイエス様を信じ受け入れた者を聖霊によって神様の御心を行う者に変えてくださるのです(13)。
(2)聖霊に導かれる者。
「すべて神の御霊に導かれている者は、すなわち、神の子である」(14)。
神様は私たちに聖霊を与え、イエス様に連なる「神の子」として接してくださいます。私たちは、自分では気づいていませんが、もともと罪の奴隷であり神様からの裁きに対する恐れを持っています。ですから私たちは、日々の出来事を見て恐れや不安を抱いてしまいます。そのような私たちに聖霊が臨んでくださって、み言葉、イエス様を示し「アバ、父よ」と神様に全き信頼をもって祈ることができるようにしてくださるのです。
(3)神の相続人。
私たちは聖霊によって「神の子」、「神の相続人」とされていることが述べられています(16)。それはイエス様の復活の命に連なると共に苦難に連なることであるとも記されています(17)。私たちは、この世においてはいろいろな苦しみがあります。人として生きるうえでの苦しみ、病、衰え、死、別れ等があります。そして人々が受け入れないなどの信じるゆえの苦しみもあります。けれども日々聖霊の助けによってイエス様につながり続けるならば苦しみの中に、永遠の命また変わることがない平安があるのです。