「主の名によって求めなさい」
ヨハネによる福音書16章12~24節
(1)真理の聖霊。
イエス様は十字架の死が間近に迫っているのを知られて、弟子たちに励ましの言葉を語られました。イエス様は、弟子たちの心の奥底まで知っておられたので、み言葉を悟ることができないことを知って語られないと告げられています(12)。イエス様は弟子たちの信仰が整えられる時を信じて待ってくださる方なのです。
イエス様は弟子たちに真理の聖霊が臨むことを告げられました。聖霊はイエス様のことを示す方であることを示されています(14)。聖霊が私たちに臨む時、イエス様がキリストであることを知り、信じるものとされるのです。
(2)別離と再会。
イエス様は「しばらくすれば、あなたがたはもうわたしを見なくなる。しかし、またしばらくすれば、わたしに会えるであろう」(16)と告げられました。
「しばらく」という言葉が繰り返されています。「しばらく」とは(原語では「ミクロン」で)「ごく短い間」を指します。これはイエス様の死による別れが間近に迫っているが、それと共にイエス様の復活による再会の時も間近に迫っていることを伝え、弟子たちを励まされたものです。けれども弟子たちはイエス様のこの言葉や「父のところに行く」(5)という言葉を悟ることができませんでした(18)。
弟子たちはイエス様の言葉を聞いて不安に思っていましたが直接に尋ねることができませんでした。イエス様はその弟子たちの心を知られてさらに励ましの言葉を伝えてくださいました(19)。イエス様は、女性の出産の時のたとえを用いられて、イエス様の死が喜びに変えられることを示そうとされたのです。イエス様は、弟子たちにイエス様の十字架の死が救いを成就し、復活による喜びの再会があることを告げられました。
イエス様は、「その日には、あなたがたがわたしに問うことは、何もないであろう」(23)と語られました。これは弟子たちが復活のイエス様と実際に出会うこと共に聖霊によってイエス様に出会うことを表しているものです。私たちも弟子たちのようには復活のイエス様に出会うことはできませんが、聖霊によってイエス様に出会うことができるのです。
(3)主の名によって求めなさい。
「今までは、あなたがたはわたしの名によって求めたことはなかった。求めなさい、そうすれば、与えられるであろう。そして、あなたがたの喜びが満ちあふれるであろう」(24)。
イエス様は弟子たちにイエス様の名によって祈ることを教えられました。イエス様が救いを成し遂げてくださったので私たちもイエス様を通して神様に近づくことができるのです。イエス様は主の名によって祈る者に応えてくださると約束しておられます。私たちは信じて主の名によって求め祈る者とされたいと願います。