「アブラハムの信仰」
創世記13章8~18節

（１）アブラハムとロト。
　アブラハムはカナンの地が飢饉であったためにエジプトに逃れました。そこで失敗を犯したアブラハムでしたが主のとりなしによって財産を得てカナンの地に帰ってきました。甥のロトもアブラハムと共に生活していたのですがその財産が争いのもとになってしまいました。家畜などが増えすぎて同じところで生活できなくなったのです。

（２）アブラハムの提案。
　そこでアブラハムは甥のロトに別れて住むことを提案しました（8）。本来ならば年長者であるアブラハムに選択権がありましたがロトに譲りました。甥のロトは肥沃な土地であることを見てソドムの土地を選び取りました。それに対してアブラハムは神様を見て委ねました。

（３）主の約束。
　アブラハムは甥のロトと別れることになり気落ちしていました。アブラハムはアブラハムを慕ってついてきたロトを「身内の者（兄弟である人）」と呼んでいるように自分の息子のように思っていたからでした。
　そのアブラハムに対して主は顕れ語りかけられました。主は目を上げて四方を見渡すように語りかけられました。それは土地をただ見るように言ったものではなく、主が与えられた約束（12：1）を思い起こすように示されたものです。
　「アブラムは天幕を移してヘブロンにあるマムレのテレビンの木のかたわらに住み、その所で主に祭壇を築いた」（18）。
　アブラハムは主の慰めと約束の言葉を聞き、祭壇を築いて主を礼拝しました。私たちも見えるものではなくいつも主の前に出て主の約束の言葉を信じて歩む者でありたいと願います。