「神の国は平和」
ローマ人への手紙14章13~23節
(1)さばき合うな。
パウロはローマの教会で起こっている対立を知って「さばき合うことをやめよう」と勧めました。
対立の一つは食事に関するもので肉を食べることの是非についてでした(2)。これは偶像にささげられたものが市場に売られていたことに起因しています。ある人々は、律法に定められているので偶像にささげられたものは食べないと言い、ある人々は、偶像は実在しないし神様にとって汚れたものはないのですべて食べてよいと言っていました。それをお互いにさばき合っていたのです。
けれどもパウロは汚れているものはないとの確信を示しつつ、愛によって歩むように勧めました(15)。パウロは別の聖書箇所(Tコリント8:13)で兄弟がつまずかせないために「肉を食べることはしない」と宣言しました。
(2)神の国は平和。
「神の国は飲食ではなく、義と、平和と、聖霊における喜びとである」(17)。
義とは神様と正しい関係を築いていることを意味し、それが神様との平和をもたらし、人々との平和を築き、聖霊によって失われることのない喜びが与えられるのです。
ここで大切なことは「主にあって」です。パウロは、「主イエスにあって知りかつ確信している」と述べました。自分が正しいのではなく主イエスにあって罪赦され義とされているので、自分とは違う考えの人も「主にあって」兄弟とされていることを覚えていました(15)。
私たちもパウロのように主にあって平和をつくり出す者とされたいと願います。