「最後の晩餐」
ルカによる福音書22章1〜23節
(1)ユダの裏切り。
過越の祭りが行われる頃にイエス様の十二弟子のひとりであったユダが裏切りました(3)。ユダが裏切った一つの理由は、金銭欲から出たものでした。ユダはお金を預かっていましたが、横領していました(ヨハネ12:6)。
もう一つの理由はイエス様に失望したためでした。ユダはイエス様がローマの支配から解放する方だと思っていましたが、イエス様がエルサレムの滅亡を預言し立ち向かうようにではなく逃げるように勧告したことによって自分の願ったとおりの方ではないと知ったからです。
(2)時が来た。
イエス様は過越の食事の準備をするように弟子たちに指示しました。前もって小羊を用意していなかった弟子たちは「どこに準備をしたらよいのですか」(9)と尋ねました。そこでイエス様は「水がめを持っている男」が食事の席を用意してくれることを告げました。イエス様は神様がすべての時を定め支配しておられることを示されたのです。
(3)最後の晩餐。
「またパンを取り、感謝してこれをさき、弟子たちに与えて言われた、「これは、あなたがたのために与えるわたしのからだである。わたしを記念するため、このように行いなさい」」(19)。
イエス様は弟子たちにご自身が新しい契約をもたらす過越の小羊をとして死なれることを示されました。裏切ったユダがいるところで話されていることは、大切なことを表しています。イエス様はユダのようにイエス様から離れやすい私たちの弱さを知って、イエス様の十字架の贖いのもとに立ち返るように招いておられるのです。私たちはいつもイエス様の招きに応答して立ち返る者でありたいと願います。