「わたしに従ってきなさい」
ヨハネによる福音書21章9〜19節
(1)復活の主イエス。
今日の箇所は復活されたイエス様が3度弟子たちに顕われたことが記されています。最初の2度はイエス様が復活されたことを弟子たちが信じられるように顕れました。
この箇所では、イエス様が捕まる時にイエス様を見捨てて逃げ去ったことに罪悪感を抱いている弟子たちのことを知って、立ち上がる力を与えられるために来られました。ガリラヤ湖で漁をしていた弟子たちに顕れ、イエス様が最初に弟子たちを招かれた時(ルカ5:1〜11)と同じ大漁の奇跡を行われました。そして弟子たちを食事に招かれ、裏切った弟子たちに対してなお信頼し愛していることを示されました。
(2)ペテロの回復。
「彼らが食事をすませると、イエスはシモン・ペテロに言われた、「ヨハネの子シモンよ、あなたはこの人たちが愛する以上に、わたしを愛するか」。ペテロは言った、「主よ、そうです。わたしがあなたを愛することは、あなたがご存じです」。イエスは彼に「わたしの小羊を養いなさい」と言われた」(15)。
イエス様は3度否認したペテロに3度「わたしを愛するか」と問いかけることによって回復の道を示されました。最初に「この人たちが愛する以上に」と付け加えることによって、かつては誰よりもイエス様に従うものであると思っていたペテロ(マルコ14:27〜31)がなお思い上がっていないか問われました。ペテロはへりくだって「あなたがご存じです」と答えました。
3度問われることによって3度否んだことを思い出したペテロは「主よ、あなたはすべてをご存じです」と告白しました。イエス様はそのペテロに対して改めて使命を示されました。
(3)わたしに従ってきなさい。
イエス様は最後に「わたしに従ってきなさい」(19)と最初の召命と同じ意味の言葉(マルコ1:17)を持って招かれました。イエス様は従いきれないペテロをなお愛し、主の証人として再び立ち上がらせて下さったのです。
弱い私たちを愛して招いておられます。ペテロのように従う者へと変えられ主の証人として用いられたいと願います。