「神に富む者」
ルカによる福音書12章13〜21節
(1)遺産相続の訴え。
イエス様にある人が遺産相続について裁いてくださいと求めました。イエス様はそれを退けられました。これは一つにはイエス様が神の国、福音を宣べ伝えるために来られたためです。もう一つには彼が今までのイエス様の話を都合よく受け取って自分の求めをしたためです。
(2)貪欲に警戒しなさい
「あらゆる貪欲に対してよくよく警戒しなさい。たといたくさんの物を持っていても、人のいのちは、持ち物にはよらないのである」(15)。
そこでイエス様は人々に貪欲を警戒するように教えられ、一つのたとえ話をされました。
ここで「金持」が出てくるのは、この当時、神様に祝福された存在であると考えられていたからです。
「金持」は「わたしの」「自分の」という言い方をしています。イエス様が問題とされているのはこのことです。貪欲とは単にものを欲しがるということではなく、神様のものを自分のものとしてしまうことを意味しているのです。
「自分のために宝を積んで神に対して富まない者は、これと同じである」(21)。
私たちは、今与えられているものを感謝し、与えてくださる神様の前にへりくだり、神様の御言に聞き従う者とされたいと願います。