「収穫の主」
ルカによる福音書10章1〜16節
(1)収穫の主
「収穫は多いが、働き人が少ない。だから、収穫の主に願って、その収穫のために働き人を送り出すようにしてもらいなさい」(2)。
イエス様はエルサレムに向かうために先に72人を遣わしました。この御言はその72人の働き人に対して語られたものです。ですから働き人である人に対してさらに働き人が与えられるように祈りなさいと勧めているのです。
これは大切なことを教えています。一つには主を信じる一人一人が主を証しする働き人として召されているということです。もう一つには、「収穫が多い」とはその時だけのことを表しているのではなく、収穫の主が救われる者をたとえ少ない人数でも継続して起こしてくださるという約束なのです。
(2)平安があるように。
イエス様は迎えられた家で『平安がこの家にあるように』(5)とまず伝えなさいと語られました。世間話ではなく、「神様との平和があるように」と人々にまずイエス様や神の国を伝えなさいと示されました。
「どの町へはいっても、人々があなたがたを迎えてくれるなら、前に出されるものを食べなさい」(8)。
これは現代の私たちには分かりにくい言葉です。「どの町へ」と語っていますから必ずしもユダヤ人だけのところに行くわけではありません。そこでイエス様は迎えてくれる人がいるならば隔たりなく接するように示されました。
(3)神の国はあなたがたに近づいた。
イエス様は、弟子たちに病人に対して、『神の国はあなたがたに近づいた』と語りなさいと告げられました。イエス様は、病人こそ神様覚えておられる者であると示されたのです。
イエス様は私たちの病や弱さを共に担ってくださるお方なのです。
(4)主イエスの嘆き。
イエス様は後にするガリラヤ地域の町々を覚えて嘆かれました。イエス様の奇跡に与っても多くの人々は本当の意味ではイエス様を受け入れることが出来なかった姿が描かれています。
(5)主イエスの励まし。
「あなたがたに聞き従う者は、わたしに聞き従うのであり、あなたがたを拒む者は、わたしを拒むのである。そしてわたしを拒む者は、わたしをおつかわしになったかたを拒むのである」(16)。
イエス様は遣わす72人に対して励ましの言葉を語られました。あなた方を私および神様が遣わしたのだから、あなた方を受け入れる者は私を受け入れ、あなた方を拒む者は私および神様を拒んでいるのだと示されました。伝道で悩むことがあっても最終的には神様が責任者であることを示してくださったのです。
私たちは収穫の主を信じて祈り求め主を証しする歩みをしたいと願います。