「五つのパンと二匹の魚」
ルカによる福音書9章10〜17節
(1)退かれるイエス。
イエス様は十二弟子を連れてベツサイダに退かれました。十二弟子の宣教の報告を聞いて、神様に感謝し、主の導きを求めて祈るために寂しいところに行かれたのです。私たちもイエス様のように日ごとに主に感謝と祈りをささげる者でありたいと願います。
けれども大勢の群衆が福音を聞き、いやされるためにイエス様のもとに押しかけてきました。イエス様は嫌がることなく、人々の求めに応えて神の国を説きいやされました。イエス様はいつでも私たちの祈りに応えて下さる方なのです。
(2)あなたがたの手で。
弟子たちは日が暮れてきたので群衆を解散するようにイエス様に進言しました。イエス様は、「あなたがたの手で食物をやりなさい」(13)と語られました。イエス様は、弟子たちに神様が必要な食物は備えておられるので群衆に与えなさいと語られたのです。それは弟子たちが村々に派遣された時に、神様が必要を備えて下さったことを体験していたからです。
弟子たちは「わたしたちにはパン五つと魚二ひきしかありません」(13)と答えました。男性だけで5千人おり、食物がパン五つと魚二ひきという現実の前に「しかありません」と答えることしか出来なかったのです。私たちも困難な現実を目の当たりにして必要を備えて下さる主を信じ切れなくなる弱さを持っています。
イエス様はその弟子たちに50人ずつ組にするように示されました(14)。弟子たちはイエス様の言葉に従いました。
(3)五つのパンと二匹の魚。
「イエスは五つのパンと二ひきの魚とを手に取り、天を仰いでそれを祝福してさき、弟子たちにわたして群衆に配らせた」(16)。
その時、イエス様は、「五つのパンと二ひきの魚」を5千人に満ちあふれさせるという奇跡を行われたのです。私たちは信じ切れない弱さを持っていますが、イエス様の言葉に聞き従って行く時に、満ちあふれるものへと変えて下さるのです。
私たちも弟子たちのようにイエス様の言葉に聞き従う者でありたいと願います。